塾の個別指導と集団指導に通う子どもの割合は?
2021.12.12ブログ
皆さん、こんにちは。
学び舎エルムの岩間です。
定期テストが終わった子どもたちも増えてきて、これから冬休みを迎えますね。
冬期講習から塾に通ってみようと、塾を探し始めるタイミングでもあります。
塾を選ぶ際に、最初に選択を迫られるのが、指導方式ですね。
個別指導と集団指導のどちらが良いのか、悩まれる方も多いものと思います。
今回は、どちらの方が良いのか?といった話ではなく、実際にどのくらいの子どもたちが、個別指導と集団指導の塾に通っているのかをご紹介したいと思います。
一昔前は、塾といえば一人の先生が大人数の生徒に授業を行う「集団指導」のスタイルが主流でした。
しかし、2000年前後から、生徒の学力低下などを背景に、「個別指導」のスタイルがシェアを伸ばし始めてきております。
ちょうどその頃、僕も塾に通っていましたが、集団指導の塾に通っておりました。
周りを見ても、個別指導というのは今ほどなかったのではと思います。
今では、集団指導がメインの塾でも個別指導のコースも併設されていたりと、個別指導を目にすることが多いですね。
「個別指導」と「集団指導」というワードが、インターネットでどのくらい検索されているかを見ると・・・
個別指導 → 8,100件/月
集団指導 → 480件/月
圧倒的に個別指導が多いですね。
では、通っている子どもたちの数は実際のところ、どうなっているのでしょうか?
経済産業省の「2020年経済構造実態調査」によると、学習塾の受講生の数は・・・
個別指導 → 1,285,654人
集団指導 → 2,412,420人
となっております。
つまり、集団指導⇒65%、個別指導⇒35%です。
この値は、全国の小学生、中学生、高校生の受講生を合計したもので、それぞれの割合はかなり異なります。
<小学生>
集団指導 ⇒ 82%、個別指導 ⇒ 18%
<中学生>
集団指導 ⇒ 63%、個別指導 ⇒ 37%
<高校生>
集団指導 ⇒ 36%、個別指導 ⇒ 64%
高校生はもっと集団指導の数の方が、多そうなイメージでした。
自立して学習を行える分、マンツーマン指導というよりは映像授業などを活用したスタイルが広く普及してきているのですね。
この集団指導と個別指導の受講生の割合は、都道府県によってもかなり傾向が異なります。
(ここからは「平成30年特定サービス産業実態調査」より引用しています)
極端な例を見ると、
香川県では「集団指導94%、個別指導6%」
岩手県では「集団指導25%、個別指導75%」です。
ちなみに茨城県は「集団指導72%、個別指導28%」と全国平均よりは集団指導がやや多めです。
都道府県によってこれほど傾向が異なるということで、この指導方式は学力に影響を与えているのでしょうか?
最後に中3生を対象にした「令和3年度学力・学習状況調査」で正答率が上位の都道府県の指導形式の割合を見て終わりたいと思います。
2位の秋田県や6位の富山県では個別指導の割合の方が大きく、その他では集団指導の割合の方が多くなっています。
これらの結果を散布図に表してみました。
横軸に正答率の順位、縦軸には個別指導の受講生の割合を表しております。
上の方に2つ離れたデータを外れ値として除外すると、順位の高い都道府県では個別指導の割合も高くなっているような気が・・・。
自分自身が個別指導の方式を採用しているので、個別指導によったデータの捉え方でしょうかね・・・笑。
学力調査の結果には、当然様々な要因が影響しているのですから、このデータだけで評価するのは難しいですね。
今回は、「集団指導」と「個別指導」の塾に実際に通っている子どもたちの割合についてご紹介しました。
結論として、その割合はさまざまであるということです。
「集団指導」と「個別指導」にはそれぞれ良い点があります。
ぜひ子どもたち自身に合ったスタイルの学習塾を探されてみてはいかがでしょうか。