オレオレ詐欺から学んだ、自分で確かめることの大切さ
2026.11.03ブログ

先日、母がオレオレ詐欺に遭いかけました。
幸い、実際にお金を渡す前に詐欺だと気づき、金銭的な被害はありませんでしたが、話を聞いてみると、かなり危ないところまで進んでいたようです。
この話を聞いて、僕自身も考えました。
もし今度、僕を名乗る人物から同じような電話がかかってきたら、どうすれば母を守れるだろうか・・・。
最初に思いついたのは、
「僕は絶対にお金を貸してなんて言わないからね」
と、あらかじめ伝えておくことでした。
でも、よく考えてみると、もっと簡単で効果的な方法がありました。
本人にLINEで『お金が必要なの?』とひと言聞いてみる
たったこれだけのことです。
もちろん、LINE乗っ取りなどもあるので、これだけで絶対に安心というわけではありません。
普段から知っている電話番号にかけ直すなど、別の方法で確認することも大切です。
それでも、今回の詐欺は、この一言を確認するだけで見破ることができたはずです。
そして、この出来事を通して、改めて「自分で確かめ、判断すること」の大切さを感じました。
巧妙だったオレオレ詐欺の手口
始まりは、実家の固定電話にかかってきた一本の電話でした。
電話の相手は、僕の兄を名乗る人物。
「仮想通貨で大きな損失を出してしまった」
「国税局も関わるようなトラブルになっている」
といった内容だったそうです。
詳しい説明までは分からないのですが、とにかく大変なことになっていて、お金が必要だという話だったようです。
しかも、普段とは違う電話番号からかかってきたことにも、ちゃんと説明がありました。
「今は携帯電話が止められていて使えない」
さらに、声が違うことについても、
「おたふく風邪になっていて、体調が悪い」
と説明されたそうです。
そして、何より厄介だったのが、
「妻には絶対に言わないで欲しい。ほかの家族にも誰にも話さないでほしい」
という言葉です。
実は、最初に電話を受けたのは父で、30分ほど話していたそうです。
その後、母が「ほかの家族に相談したほうがいいのでは」と考えたときにも、父は「絶対に言ってはいけない。問題になる」と止めてしまったとのこと。
両親ともに、すっかり信じ込んでしまっていたようです。
結果として、母は銀行でお金をおろし、自宅に用意するところまで進んでいました。
たった一本の電話で詐欺が発覚
しかし、さすがに何かおかしいと感じた母。
「本当にそうなのだろうか?」
と思い切って、兄本人に電話をかけてみたそうです。
すると、当然ながら兄は何も知らず、そこで詐欺だったことが発覚しました。
本当に、間一髪でした。
後日、母と電話でこの話をしていたとき、僕はこんなことを言いました。
「最初にLINEで兄に『本当?』ってひと言聞いてみればよかったね。」
すると母は、
「だって、携帯電話が使えないって言っていたんだから、LINEもできないでしょ」
と。
いやいや、その携帯電話が使えないという話自体が、詐欺師の言葉なんだけど・・・笑
もちろん、今となっては笑い話にできるのですが、このやり取りに、今回の詐欺の怖さが表れているように思いました。
一度「携帯電話が使えない」と信じてしまうと、本人にLINEで確認するという、ごく簡単な方法さえ思いつかなくなってしまう。
最初に与えられた情報を事実として受け入れてしまうと、その情報を前提に物事を考えてしまう。
今回、まさにそんなことが起きていたのだと思います。
自分で確かめ、判断する力
今回の出来事は、学習塾を運営する立場としても、考えさせられるものでした。
それは、与えられた情報をうのみにせず、自分で確かめ、判断することの大切さです。
もちろん、何でも疑ってかかればいいという話ではありません。
ただ、目の前にある情報をそのまま受け入れるのではなく、
「本当にそうなのかな?」
「どうしてそうなるのだろう?」
と、一度自分の頭で考えてみる。
これは、勉強においても大切な姿勢だと思います。
例えば、問題の解説を読んで「なるほど」と思っても、実際に自分で解いてみると、意外と理解できていなかったりします。
説明を聞いて納得することと、自分で確かめて理解することは、必ずしも同じではありません。
また、最近は生成AIの普及によって、知りたいことを質問すれば、もっともらしい答えがすぐに返ってくる時代になりました。
しかし、AIの回答がいつも正しいとは限りません。
便利なものを上手に活用しながらも、必要なときには自分で確かめ、正しいかどうかを判断する。
そんな力が、これからますます大切になっていくのではないでしょうか。
最後に
今回の詐欺は、幸いにも金銭的な被害を出さずに済みました。
ニュースなどでオレオレ詐欺の話を耳にすることはあっても、まさか自分の家族が、実際に現金を用意するところまで騙されてしまうとは思ってもいませんでした。
ご高齢のご両親がいらっしゃる方は、ぜひ一度、こんな話をしてみてはいかがでしょうか。
「もし私からお金を貸してほしいと連絡があったら、まずはいつものLINEに『本当にお金が必要なの?』とひと言送ってみてね」
もちろん、LINEで確認するだけですべての詐欺を防げるわけではありません。
それでも、今回の経験から、たったひと言の確認が詐欺を防ぐ大きな一手になるのではないかと感じました。
今回の我が家の経験が、少しでも詐欺被害を防ぐきっかけになればうれしいです。