手順を踏むことが正解への近道
2021.11.20ブログ
皆さん、こんにちは。
学び舎エルムの岩間です。
新型コロナウイルス感染者数は低い値を推移しており、ほっとした日常を過ごせております。
娘と公園に行く機会も増えて、遊具やアスレチックで遊んでいる子どもたちを見ると微笑ましいですね。
ところで、思考力アップには木登りが有効なんて話もありますね。
高い位置に登るために次はどの枝に手をかけていけばよいかを自ら考えてながら行い、頭のトレーニングにつながるようです。
確かに、数学の問題を解く際も、漠然と「答えは何だろう?」と考えるのではなく、
「xに3を代入してaを求めて、次にxが2の時のyを求めて・・・」
のように、一つ一つ考えて正解を導いていくプロセスはまさに木登りだなと思います。
単純な計算問題だけでなく、文章問題や少し難しめの問題に取り組んでいる塾生を見ていて、正解を導けない、ミスをしてしまっていることの大きな原因の一つは「手順をしっかり踏めていない」ことだなとしみじみ感じます。
ということで、今回は特に算数や数学の問題において、正解を導くために「手順を踏むこと」についてご紹介したいと思います。
まず、大前提として何事においても手順は大切ですね。
単純な作業に近いたし算の筆算であっても、
① たてに位をそろえて書く
↓
② 一の位どうしを足す
↓
③ 10になったら十の位に1繰り上げる
↓
・・・
と意外と多くの手順がありますね。
覚えたての頃は、手順を考えたり、間違えたりするものですが、多くの子は自然と、意識することなくこの手順をこなしております。
(もうこうなると木登りではなく、はしごを登る感じですね。)
一方で、意識しないと正しい手順を踏めずに正解を導けない問題も少なくはありません。
小学5年生で「割合」を学習しますが、「割合」がその一例です。
割合って理解するのが容易ではない、イメージしづらい単元ですね。
例えば、
20%の利益を上乗せして、Tシャツの定価を1,000円としました。
このTシャツの原価はいくらでしょうか?
という問題は、大人の方でも油断すると間違えそうではないですかね。
20%の利益だから、1,000円の20%である200円を引いて、原価は800円というのは間違いですね。
正しくは
1,000円÷1.2=833.3333…円
という少し意地悪な問題でした。
この問題、僕は正直イメージしづらいです。汗
このように割合はイメージしづらいので、手順を間違えてしまうことが少なくありません。
では、そもそも割合の問題を解く最初の手順は何なのでしょうか?
次の問題を例に見ていきましょう。
問題:42gの食塩を使って、7%の食塩水を作りました。この食塩水は何gですか?
問題文には食塩と食塩水の2つが出てきました。
このどちらが全体なのか?一部分なのか?イメージすることが最初の手順、そしてこれが一番重要なのではと思います。
図のように、食塩水が全体で、食塩は一部分であり、
↓
求めるのは食塩水
↓
全体の量を求める
・・・
という手順を踏んでいくことで正解を導くことができます。
エルムで割合の学習をしている5年生も、解き方を悩んでいる子に、「全体と一部分のどっちを求めるの?」と聞くと、比較的よく正解を導けていると思います。
何も考えなくても「割合をかける」か、「割合で割る」かの2択で、それなりに正解はできるかとは思います。
ただ、何が全体で、何が一部分なのかのイメージを考えることが、割合を理解できるか、できないかに大きく影響するものと思います。
このように「手順を踏むこと」はただ解いている問題を正解に導くだけでなく、定着にも効果が大きいと言えます。
今回は「手順を踏むこと」についてご紹介させていただきましたが、手順を踏むことはとても大事なことですね。
だからと言って、単純に手順を覚えろということではありません。
正直、手順を間違えたって良いのです。
エルムでは、問題の解き方を悩んでいる子を見つけた際は、まず見守ります。
たとえ、不正解でも自分で手順を修正して正解に持って行けるのであれば、それが一番と考えております。
どうしても糸口が見つけられなさそうな場合には、少しずつヒントを出しながら、なるべく自分の力で答えにたどりづけたと思えるようサポートしております。
「手順を踏むこと」はとても大事なので、普段の学習や生活から自分自身で手順を考えて、試行錯誤していけたらいいですね。
最後になりますが、公園によっては木登りを禁止しているところもあるようですね。
都内には、子どもたちが木登りなど自由にやりたいことをできるプレーパークというものがあるようで、茨城県にも安心して木登りができるところがあったらいいなぁなんて思いつつ、そんなことを思うのはなんだかおかしな話な気もしますね。笑
最後までお読みいただきありがとうございました。